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蛙の庭・縦書きたい写真日記

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詩を読む楽しみ06 岩田宏「ルフラン」

2010.04.22 (Thu)

詩を読む楽しみ06
ルフラン
            岩田宏
 ( すべてをルフランに変える青春の無知)
あの廻ってる人たち
あの光ってるネオン
あの歌ってる女
「あなたに惚れた」
「わたしも」
あの廻ってるたのしい人たち
あの光ってるつめたいネオン
あの歌ってる不幸な女
「あなたに惚れた」
「わたしも」
あの廻ってる喫茶店のたのしい人たち
あの光ってるビルのつめたいネオン
あの歌ってるレコードの不幸な女
「あなたに惚れた」
「わたしも」

 ※
詩人・岩田宏の代表作と言えば、たぶん多くのひとが別の作品をあげるのだろうけど、ぼくが一番好きな作品はこれ。
第一詩集「独裁」(昭和31)所収。詩人は昭和7年生まれらしいので、まだ20代前半の作ということになる。いつ頃、何の本でこの詩を知ったのか思い出せないが、学生時代に思潮社の現代詩文庫版「岩田宏詩集」を買う前には知っていたはず。何と言っても、この作品が目当てで買ったのだから。
「ルフラン」というのは、つまりリフレイン―繰り返し―というのは、よく知られた詩の効果的な技法のひとつだが、たぶん、近年は目にすることはあまり多くはないはずだ。昭和前期までの詩人たちが既にたくさんのリフレインを用いた傑作をものにしていて、しかも効果的なリフレインは強く記憶に残るので、それを読んだ上で自作に採用するのは、つい二の足を踏んでしまうからだ。
そういう意味でも、これは(たぶん当時としても)若さ故の大胆な作品だったかも知れない(ぼくもまだ生まれる前の話ではあるが)。しかし、やはり佳作のひとつだろう。繰り返しのたびに何だかわけの分からないかなしみが迫ってくる。この詩のどこかに、何かかなしい言葉や物語があるわけではない。だから、あるいはこれを「音楽的」と評するひともいるかも知れない。だが、それは少し違う気がする。これは音ではなく言葉なのだから。そういう「詩の初心」を思い出させてくれる作品としても、これは貴重な作品だと思う。

実は「岩田宏」というのは本名ではなく、本名は「小笠原豊樹」。特に翻訳が多く、海外の小説をよく読む人なら、たぶん何冊かは読んだことがあるはずだ。ぼくも最近まで知らずに、びっくりした次第。失礼しました。

コメント

No title

こんばんは!
縦書きでは、いつもお世話になってます。

リンクの件、了解しました。
私の方からも貼らせて頂きましたので、どうぞよろしくお願いします。

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こちらの縦書き文庫さんのブログ記事をごらんください。(2010/04/10)

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